Sato et al, J Clin Endocrinol Metab. 2021
痩せている女性の耐糖能異常の割合はアメリカの肥満よりも高確率!?
BMI16-18.5の女性の約13%に耐糖能異常(ざっくりいうと糖尿病予備軍)が報告されました。筋肉量の少なさや活動強度の低下が要因と考察されています。ちなみにアメリカの肥満では耐糖能異常の割合は10%程度。アメリカの太った人よりも日本の痩せている女性の方が耐糖能異常の割合が高いという驚きの結果です。
血糖が高い状態が続くと、特に小さな血管が傷つきます。その結果、網膜や腎臓などに長期的にダメージを与える可能性があります。末梢の血流なども悪くなる可能性があります。
筋肉は、インスリン刺激によりGLUT-4という輸送タンパクを通じて、糖分をその内部に取り込みます。筋肉量が多いと、溜め込める糖分も多くなり、血糖値がより安定します(ムキムキな人ほど大きな倉庫を持っているようなもの)。
やせ型の女性こそしっかり運動・筋トレを!!
図表説明
18-29歳女性、BMIが16以上18.5以下の被験者、食後の血糖値推移 横軸は時間(分)
実線が耐糖能異常群、点線が正常群。
痩せ型の女性で、食後の血糖値が高い状態が続いたことを示すグラフとなっています。
一般的に、食後に血糖値が高値で遷延する状態は、糖尿病初期から中期によく見られます。
代表・医師 内田晃司
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