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小児肥満症

放置すると成人後にも動脈硬化や糖尿病などの

悪影響を与えます

心理社会的な障害は

自立の障害を引き起こす可能性があります

ご家族・御本人だけで抱え込まず、専門家にご相談下さい。

通院の必要なし

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肥満の小児には、成人の肥満とは違った問題があるとされます。

小児期に特有の病態として、外見や運動能力低下などによる心理社会的な問題や、自立の障害、副腎アンドロゲンの増加に伴う骨年齢の促進が起こります。

また、肥満の女性では、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病を合併しやすいこともわかっています。子は低出生体重児や高出生体重児になりやすく、将来的に糖尿病、高血圧、メタボリックシンドロームなどの危険因子を持つ可能性があります。このように小児肥満は、「こころとからだ」の健康障害を引き起こすことがあります。

小児肥満の病態は、成人後にも影響を与え、動脈硬化の進展や糖尿病の慢性合併症を引き起こし、生命およびQOLの予後を左右することがあります。また、小児期に明らかな身体的な合併症がなくても、成人にかけて病態が進行すると推測されています。さらに、肥満の小児は、心理社会的な障害の危険因子を持っています。したがって、合併症の有無や、本人の訴えの有無にかかわらず、肥満の小児には、生活習慣指導が必要です。

小児肥満治療の基本方針は以下の通りです。

小児肥満の治療の目標は、本人および家族が健全な生活習慣を身につけ、肥満を改善し、将来の生活習慣病を予防することです。したがって、現在の肥満による合併症の有無にかかわらず、小児肥満に対する治療が必要です。

治療内容は、健全な食事、運動・遊び、生活リズムなどを考慮し、実施主体である本人と家族が実行可能な具体的な指導内容を決定することです。すべての内容を継続して実行することは非常に困難であり、治療の中断を生じる可能性が高いです。

治療方法は、実施主体である本人・家族が継続して実行できるような方法が最も有効です。そのためには、本人・家族の治療に対する動機づけが重要であり、一般に行動療法的手法が有効です。小児肥満の改善の継続には、継続した健全な生活習慣が必要です。したがって、小児肥満には治癒はなく、改善することを目標にします。治療ではなく「指導」「教育」と考え、100%を目指さず、1%の改善でも「成功」と考えるようにします。「太く短い」ではなく「細く長い」指導を心がけ、患児・家族のペースに合わせて焦らず、ゆっくりと通院してもらっているだけでも「成功」と考えます。受診していること自体が、動機の現れです。

生活習慣の改善の実践継続を支援するためには、行動療法的手法が有効です。患児が行動目標(生活習慣の改善)を実行すること(行動変容)を、親が見守り、賞賛するように、医療者が支援します。患児は、親に賞賛されることで、行動変容が強化され、自己効力感や自己肯定感が向上し、自立が促進されます。

参考文献

日本肥満学会:小児肥満症診療ガイドライン2017

日本小児科学会(日本小児医療保健協議会、栄養委員会、小児肥満小委員会):幼児肥満ガイド

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